転職先から退職証明書を求められたら、まず「何を証明するためか」と「必要な記載項目」を人事へ確認します。退職証明書は離職票とは別の書類で、前の会社へ請求できます。会社は請求された項目だけを記載し、遅滞なく交付する必要があります。転職先の提出期限に間に合わないときは、請求中であることを先に伝え、代替できる書類があるか確認しましょう。
先に結論:用途と記載項目を確認してから請求する
退職証明書に記載できるのは、使用期間、業務の種類、会社での地位、賃金、退職の事由です。すべてを載せる必要はなく、本人が請求した項目だけを記載してもらえます。
- 転職先へ、必要な記載項目と提出期限を確認する
- 前の会社へ、必要な項目を明記して請求する
- 発行予定日を確認し、転職先へ共有する
- 間に合わない場合は、代替書類の可否を確認する
ほかの提出書類は、転職先の入社書類チェックリストで期限ごとに整理できます。
退職証明書と離職票は別の書類
| 書類 | 主な用途 | 発行・手続き |
|---|---|---|
| 退職証明書 | 退職日、業務、地位、賃金、退職理由などの証明 | 本人が前の会社へ必要項目を請求 |
| 離職票 | 雇用保険の基本手当などの手続き | 会社がハローワークへ手続きし、本人へ交付 |
| 雇用保険被保険者証 | 転職先で被保険者番号を確認 | 前職の番号を引き継ぐ |
厚生労働省のQ&Aでは、離職票が交付されていても、別に退職証明書を請求できると案内しています。離職票の扱いは、転職先が決まっている場合の離職票で確認してください。
前の会社へ請求できる5項目
- 使用期間
- 業務の種類
- その会社での地位
- 賃金
- 退職の事由。解雇の場合は、その理由を含む
会社は、本人が請求していない事項を退職証明書へ記載してはいけません。転職先が「退職日だけ確認したい」と案内しているなら、不要な賃金や退職理由まで請求しない選択ができます。
前の会社へ送る請求メール例
お世話になっております。入社手続きに必要なため、労働基準法第22条に基づく退職証明書の発行をお願いいたします。記載をお願いしたい項目は「使用期間」と「退職日・退職の事由」です。提出期限は○月○日のため、発行予定日と受け取り方法をご教示いただけますでしょうか。
これは編集部が作成した一般的な文例です。転職先に指定様式がある場合は添付し、送付先の部署名、社員番号、在籍時の氏名も必要に応じて伝えてください。メールで個人番号や不要な個人情報は送らないようにします。
提出期限に間に合わないときの伝え方
厚生労働省は、会社が請求を受けた場合、退職証明書を遅滞なく交付する必要があると案内しています。ただし、「遅滞なく」は一律の発行日数を示すものではありません。請求日、窓口、発行予定日を記録しておきます。
退職証明書は前職へ○月○日に請求し、現在発行待ちです。発行予定日は○月○日と案内されています。提出が間に合わない場合、先に退職日が分かる別書類を提出する方法はありますでしょうか。
代替書類は会社ごとに異なるため、自分で判断せず転職先へ確認します。源泉徴収票も未着なら、源泉徴収票が届かないときの依頼手順を分けて進めましょう。
請求しても交付されないとき
- 請求日、依頼項目、提出期限をメールで再確認する
- 人事・総務の担当窓口と発行予定日を確認する
- 転職先へ発行待ちの状況を共有する
- 交付されない状態が続く場合は、会社所在地を管轄する労働基準監督署へ相談する
厚生労働省のQ&Aでは、請求したにもかかわらず交付されない場合は、労働基準監督署へ相談するよう案内しています。相談するときは、請求メールや会社からの回答を用意すると経緯を説明しやすくなります。
入社手続き全体も同時に確認する
退職証明書だけでなく、雇用保険、健康保険、年末調整の書類は提出先と期限が違います。雇用保険の番号が分からない場合は、雇用保険被保険者証の再交付手順を確認してください。退職翌日から入社まで空く場合は、健康保険が空くときの手続きも別に必要です。
今日やること
転職先の案内を開き、退職証明書の必要項目と提出期限を人事へ確認します。その回答に合わせて、前の会社へ請求項目を絞ったメールを送り、送信日と発行予定日をメモしましょう。
公式情報
公式情報の確認日:2026年9月12日。個別の提出要件は転職先へ、交付されない場合の相談先は管轄の労働基準監督署へ確認してください。
