30代の転職面接は、20代とは違う視点で見られます。
企業がチェックしているのは「即戦力になれるか?」「安定して働けるか?」。
僕自身も、これまで複数回の転職面接を経験してきましたが、そのたびに 聞かれる質問はだいたい同じ でした。
この記事では、特に家庭持ち30代がよく聞かれる質問を10個ピックアップし、回答例+NG回答例 をセットで紹介します。
質問1:自己紹介をしてください
✅ 良い回答例
「○○業界で営業を7年経験し、直近ではIT営業として海外ベンダーとの取引を担当していました。これまで一貫して顧客課題の解決に携わってきた経験を、貴社の業務にも活かしたいと考えています。」
❌ NG回答例
「えっと…趣味はランニングで…」
→ 雑談になってしまうのはNG。職務経歴を中心に簡潔に。
⚠️ 微妙な回答
「これまで営業をしてきまして、いろんな業務を経験しました。人と話すのが好きなので営業は自分に合っていると思います。」
👉 一見まとまっているけど、具体性ゼロで印象が薄い。
「何が得意?どんな実績?」が伝わらず、他の候補者に埋もれてしまう。
質問2:転職理由を教えてください
✅ 良い回答例
「これまでの経験で営業力は磨かれましたが、より専門性を持った業界でキャリアを積みたいと考えました。御社は××に強みを持っており、これまでのスキルを活かしつつ新しい成長を実現できると考えています。」
❌ NG回答例
「上司と合わなくて…」「残業が多くて…」
→ ネガティブ理由だけだと「また辞めそう」と思われる。
⚠️ 微妙な回答
「前職では成長できる環境があまりなく、もう少しチャレンジできる場所を探していました。」
👉 本音としてはよくある理由だし理解もされる。
でも 「具体的にどんな成長?」「なぜこの会社?」 が抜けているため、「また不満が出たら辞めそう」と思われやすい。
質問3:前職での実績を教えてください
✅ 良い回答例
「前年対比120%の売上を達成しました。また新規顧客10社を開拓し、部の売上増加に貢献しました。」
❌ NG回答例
「まぁ普通に頑張ってました」
→ 抽象的で印象に残らない。数字や具体例で語ること。
⚠️ 微妙な回答
「営業としてノルマは常に達成してきましたし、お客様からの信頼も厚かったと思います。」
👉 よさそうに聞こえるけど、「思います」止まりで裏付けがない。
数字や具体的な事例がないと、ただの自己評価に見えて説得力が弱い。
質問4:家庭との両立は大丈夫ですか?
✅ 良い回答例
「はい。これまでも家庭と仕事を両立しながら働いてきました。生活の基盤が安定しているからこそ、仕事にも集中できています。」
❌ NG回答例
「子どもが小さいので多少影響があるかもしれません…」
→ 不安要素を強調しない。
⚠️ 微妙な回答
「小さい子どもがいるので多少調整は必要ですが、基本的には問題ありません。」
👉 正直で誠実さはある。
でも「調整が必要」という言葉が面接官に「突発的に休むことが多い?」と不安を与えかねない。“前向きなニュアンス” で伝える工夫が必要。
質問5:希望年収はありますか?
✅ 良い回答例
「これまでの経験や市場相場を踏まえ、○○万円前後を希望しています。ただし、仕事内容や成長環境を重視しておりますので、柔軟に相談させていただければと思います。」
❌ NG回答例
「高ければ高いほどいいです!」
→ 不信感を与える。
⚠️ 微妙な回答
「今より下がらなければいいと考えています。」
👉 一見謙虚で柔軟そう。
でも 「基準が曖昧」 で交渉余地がないように見えるため、かえって足元を見られる可能性がある。
質問6:将来どんなキャリアを描いていますか?
✅ 良い回答例
「まずは営業として成果を出し、3年以内にリーダーとしてチームをまとめられる存在になりたいです。そのうえで、御社の海外案件にも挑戦していきたいと考えています。」
❌ NG回答例
「正直、あまり考えてません」
→ 30代で将来像がないのはマイナス。
⚠️ 微妙な回答
「まずは目の前の仕事を一生懸命やっていきたいと思います。」
👉 真面目さは伝わるけど、将来像が短期的すぎる。
「この人は長期的に会社で活躍してくれるのか?」が見えず、評価が割れやすい。
質問7:失敗した経験とその克服を教えてください
✅ 良い回答例
「商社時代、新規案件で納期を読み違え大きなトラブルになりました。ただ、その経験からスケジュール管理を徹底し、次の案件では余裕を持った調整で信頼を取り戻しました。」
❌ NG回答例
「特に失敗はありません」
→ 嘘っぽいし成長性を感じられない。
⚠️ 微妙な回答
「特に大きな失敗はないのですが、細かい改善は日々行ってきました。」
👉 一見プラスっぽいが、「失敗を認められない人」 に見える。
30代でこの答えだと「成長性がない」とマイナス評価されやすい。
質問8:なぜうちを志望したのですか?
✅ 良い回答例
「御社は××業界でトップシェアを誇り、特に△△分野で成長している点に魅力を感じました。自分の営業経験を活かし、御社のさらなる成長に貢献したいと考えています。」
❌ NG回答例
「家から近いので…」
→ 動機が浅い。
⚠️ 微妙な回答
「安定している会社だから安心できると思いました。」
👉 多くの人が言いがちな理由。
でも “自分のキャリアとの接点” がないため、「誰でも言える動機」で終わってしまう。
質問9:残業や出張は大丈夫ですか?
✅ 良い回答例
「はい。前職でも出張や繁忙期の残業は経験しています。ただし、効率的に業務を進めて成果を出すことを心がけています。」
❌ NG回答例
「残業はできれば避けたいです」
→ 柔軟性がないと思われる。
⚠️ 微妙な回答
「家庭の事情もあるので、できれば少なめがありがたいです。」
👉 本音としては共感できるけど、「柔軟性がない」と見られる危険あり。
伝え方を変えればプラス要素にもなるのに、惜しい回答。
質問10:最後に何か質問はありますか?
✅ 良い回答例
「御社で成果を出している方は、どのような働き方をされていますか?」
「入社後1年目に期待される役割はどのようなものでしょうか?」
→ 質問は「前向きさ」「意欲」を伝えるチャンス。
❌ NG回答例
「特にありません」
→ 意欲ゼロと見なされる。
⚠️ 微妙な回答
「福利厚生についてもう少し詳しく教えていただけますか?」
👉 聞く内容としては悪くないけど、最初に出す質問としては弱い。
「待遇ばかり気にしている人」と思われる可能性がある。
まとめ|30代面接は「安定感×再現性」で勝負
30代転職の面接では、20代のような「ポテンシャル」よりも、「これまで何をやってきて、それを御社でどう活かせるか?」 が問われます。
- 成果は数字で語る
- 転職理由は前向きに伝える
- 家庭との両立は「安定感」としてアピールする
これを意識するだけで、面接の合格率は大きく変わります。
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