転職先から「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を受け取ったら、原則として転職後最初の給与を受け取る日の前日までに提出します。扶養家族がいない人も対象になるため、未提出のままにしないことが大切です。共働きの場合は、どちらを主たる給与の勤務先とするか、子どもをどちらの扶養として申告するかを夫婦でそろえてから記入しましょう。まず人事へ提出期限と電子・紙の提出方法を確認してください。
提出期限は「転職後最初の給与日の前日」が原則
国税庁は、中途就職の場合の提出期限を「就職後最初の給与の支払を受ける日の前日まで」と案内しています。実務では、給与計算の締切に合わせて会社がそれより早い期限を設けることがあります。
入社日に書類一式を受け取ったら、会社指定の期限を先に確認しましょう。初回給与の締め日や支給日は、転職後の初給料と家計の空白を確認する手順で整理できます。
扶養家族がいなくても提出対象
名称に「扶養控除」とありますが、配偶者や子どもを扶養している人だけの書類ではありません。国税庁は、扶養親族や源泉控除対象配偶者などがいない人も提出する必要があると案内しています。
申告書を提出しない場合、給与から源泉徴収される所得税は原則として税額表の「乙欄」で計算されます。記入できない項目があっても放置せず、どこまで書いて提出するかを給与担当へ確認してください。
入社時に確認する4点
- 対象年:入社時に提出する申告書が何年分か
- 提出期限:会社の給与計算に間に合う締切
- 提出方法:人事システム、紙、専用アップロードなど
- 家族情報:配偶者・扶養親族の所得見積額や個人番号をどの方法で確認するか
個人番号を扱う欄があるため、通常のメール本文や添付ファイルへ自己判断で記載しないでください。安全な渡し方は転職先へマイナンバーを提出する手順で確認できます。
共働きは「主たる給与」と子どもの申告先をそろえる
2か所以上から給与を受ける場合、扶養控除等申告書は主たる給与の勤務先へ提出するのが基本です。副業や転職前後の給与が同時期に動く場合は、新旧の会社や副業先のどこへ何を提出済みかを一覧にして、二重提出や申告漏れを避けます。
共働きで子どもがいる家庭は、夫婦それぞれの申告書へ同じ子どもを控除対象扶養親族として重ねて記載しないよう、提出前に確認しましょう。どちらに記載するか迷う場合は、今年の所得見込みや勤務形態を整理し、会社の給与担当または税務署へ相談します。
配偶者・子どもの情報は見込みで確認する
申告書では、配偶者や扶養親族の氏名、生年月日、住所、所得の見積額などを確認する欄があります。必要な項目や判定基準は対象年の様式で確認してください。過去年の金額だけを見て今年も同じと決めず、家族の就職・退職、勤務時間、育休からの復帰などの変化を反映します。
家族の収入がまだ確定していないときは、現時点の勤務条件から見積もり、後で状況が変わった場合の訂正方法も人事へ確認しておくと安心です。
前職の源泉徴収票とは役割が違う
扶養控除等申告書は、転職先で毎月の源泉徴収や年末調整を進めるための申告書です。一方、前職の源泉徴収票は、その年に前職から支払われた給与や源泉徴収税額などを転職先が確認するために使います。
国税庁は、年の途中で就職し年末まで勤務する人について、前職の給与等を源泉徴収票などで確認して年末調整を行うと案内しています。届かない場合は前職の源泉徴収票が届かないときの確認手順を参照してください。
期限に間に合わないときの連絡例
家族の所得見込みや必要情報をすぐ確認できない場合は、期限を過ぎる前に人事へ連絡します。空欄のまま提出してよいか、確認後に差し替えるかは会社の運用に従ってください。
扶養控除等申告書について、家族の所得見積額を確認中です。現時点で記入できる範囲を先に提出し、確認後に訂正する方法でよいでしょうか。初回給与計算に必要な提出期限もあわせてご教示ください。
提出後に家族状況が変わった場合
結婚、離婚、子どもの就職、配偶者の収入変化などで申告内容に異動が生じた場合は、そのまま年末まで待たず、会社へ変更を伝えます。国税庁は、記載内容に異動があったときは異動申告書の提出または申告書の補正を行うよう案内しています。
入社書類と年末調整を一緒に整理する
入社時に必要な書類の全体像は、転職先の入社書類チェックリストで確認できます。年内の転職なら、転職年の年末調整と確定申告の確認手順も続けて読むと、扶養控除等申告書と源泉徴収票の役割を分けて整理できます。
まとめ
転職先の扶養控除等申告書は、原則として最初の給与を受け取る日の前日までに提出します。扶養家族がいない人も対象です。共働きの家庭は、主たる給与の勤務先、子どもの申告先、家族の所得見込みをそろえてから記入しましょう。今日できる一歩は、会社の提出期限と対象年を確認し、家族に確認する項目を一つのメモへまとめることです。
公式情報・確認日
- 国税庁「給与所得者の扶養控除等の(異動)申告」
- 国税庁「各種申告書・記載例(扶養控除等申告書など)」
- 国税庁「給与所得者(従業員)の方へ」
- 国税庁「中途就職者の年末調整」
- 国税庁「給与所得者の扶養控除等申告書等の保存期間」
確認日:2026年9月12日。使用する様式、提出方法、社内期限は転職先の最新案内を優先してください。個別の税務判断は、勤務先の給与担当または税務署へ確認してください。

